専門店向けPOSシステムのビジコムでC++Builderが採用
キャッシュレスや新税制対応等の多機能をわずか12名で開発
〜DBマイグレーション、クロスプラットフォーム対応などでも活躍〜
2019年5月16日
エンバカデロ・テクノロジーズ
エンバカデロ・テクノロジーズ(本社:米国テキサス州オースティン、日本法人:東京都文京区、 日本法人代表:藤井 等、以下エンバカデロ)は、株式会社ビジコム(東京都文京区、代表取締役:中馬 浩、以下ビジコム)が提供する専門店向けPOSシステム『BCPOS』等の開発において、エンバカデロが提供するクロスプラットフォーム対応統合開発環境『C++Builder』が採用されたことを発表します。
ビジコムのPOSシステム『BCPOS』(機種はSeav-15a)
ビジコムは、専門店向けのPOSシステムをサブスクリプションで提供をしています。さらに関連システムとして、クラウドでのポイント・顧客・在庫管理、インバウンド観光客向け免税販売ソリューションなど店舗を効率化するソリューションも開発・提供しています。POS業界は、2019年10月1日から施行される消費税の増税や軽減税率、PayPayなどのQRコード決済をはじめとしたキャッシュレス決済の多様化など目まぐるしい環境変化がこの数年で起こっています。これら制度の変化や顧客ニーズの変化に迅速に対応するため、ビジコムでは創業当時からエンバカデロのC言語系列でシステム開発を行ってきました。直近の機能アップデートや新製品開発においてもエンバカデロの『C++Builder』が採用されました。ビジコムの100名を超す社員のうち、開発者はわずか12名です。スピード開発や開発リソースの節約にC++Builderが貢献しているといいます。
C++Builderは、コンポーネントをドラッグ&ドロップで追加することで開発できるビジュアル開発による利便性とC++言語の厳格性・処理速度の両立ができる高速開発環境です。プログラミング工数を削減することができ、ビジネスの変化に迅速に追従した開発やDevOpsの場面で活躍しています。エンタープライズシステムだけでなく、ビジコムのようなパッケージベンダーにも広く採用されています。事例紹介の詳細はこちらをご覧ください。https://www.embarcadero.com/jp/case-study/busicom-case-study
■C++Builderの開発資産を活用し、キャッシュレスやインバウンドにも即対応
Bitcoinや日本・中国モバイル決済、免税対応など店舗のニーズは多岐にわたります。ビジコムでは、サブスクリプション契約でインターネットを介してPOSシステムをバージョンアップする方式をとっており、常に最新機能導入や環境変化への対応をしています。直近のアップデートでは、PayPayやd払いなど新しい決済手段への対応や訪日外国人観光客向けの免税販売機能の追加、軽減税率を含む消費税改正へ対応などがありました。数あるPOSレジベンダーの中でいち早く対応できたのは、C++Builderで築いた開発資産の活用ができたためです。これらの迅速なアップデートが店舗からの信頼醸成に繋がっています。
■『FireDAC』によりSQLデータベース・マイグレーションが期間内に完了
ビジコムの主力製品『BCPOS』は、使用するデータベースをリレーショナルデータベース(RDBMS)の『PostgreSQL』に変更する大規模なバージョンアップを2017年に行いました。それまでの『BCPOS』のデータベースは、BDE(ボーランド・データベース・エンジン)経由で接続するデスク トップデータベースParadoxテーブルでした。C++Builderによるシステム開発では、主要なRDBMSに容易に接続できるコンポーネント『FireDAC』を活用することで、データベースマイグレーションに伴う開発工数を削減することができます。
「このバージョンアップは、データベース選定や上流設計を含めて約2年かかったが、データベースコンポーネント『FireDAC』により、BDEアプリケーションのマイグレーションは、ボトルネックがなく想定通りのスケジュールで完了しました。エンバカデロのセミナールームで受講したセミナーで『FireDAC』コンポーネントを利用すれば、大幅なソースコード変更することなくマイグレーションできる事を知り、プロジェクトがスタートしました。」
株式会社ビジコム 開発部部長 石田英弘氏
RDBMSを採用したことで『BCPOS』は100万件以上のデータが扱えるほど大容量化し、さらに、処理速度、排他制御、リカバリー性も向上しました。また、リアルタイム処理の精度も大幅に向上したため、同一店舗内で7~8台の同時接続が可能になり、ポイントのリアルタイム付与、実店舗とネットショップのリアルタイム在庫処理連携なども可能になりました。
■新規アプリ開発もクロスプラットフォーム開発機能で開発リソース節約
株式会社ビジコムでは、2019年3月1日にiPadで使える無料レジアプリ『あっと決済』をリリースしました。簡易的なレジアプリで、Squareを使用したクレジットカード決済に加え、PayPayやd払い、WeChatPay、Alipayなどの多様なQRコード決済機能を標準装備しています。また、2019年10月に予定されている消費税率変更や軽減税率なども対応済です。本アプリもC++Builderで開発されており、BCPOS開発などで築いた開発資産を活用したことで、短期間での開発に成功しました。また、現在リリースを控えているWindows版のプロトタイプは、C++Builderのクロスプラットフォーム開発により約1週間という短期間で完成させることができました。
BCPOSについて
『BCPOS』は販売開始から20年を越える、小売・専門店等に100業種以上、18,000セットの導入実績があるWindowsOS対応のPOSレジアプリです。消費税率の改定などがあってもバージョンアップで対応するので、使い続けていただけるパッケージソフトです。『BCPOS』は月額利用ならバージョンアップも無償でご利用いただけます。ビジコムのタッチパネルPC『Seavシリーズ』で構成されたPOSレジ・ハードウェアセットにはBCPOSの無料版アプリがプリインストールされており、レジスターの代わりとして手軽に店舗へ導入できます。増え続けている外国人観光客への免税販売機能も備えており、QR決済やFeliCa電子マネー、ICクレジット、仮想通貨Bitcoinなどの多彩なキャッシュレス決済手段にも対応しています。
BCPOS:https://www.busicom.co.jp/bcpos/
ビジコムについて
株式会社ビジコムは、POSレジ・POSシステムの開発販売をはじめ、POS周辺機器の販売など店舗運営に必要なソリューションを提供しています。
コーポレートサイト:https://www.busicom.co.jp/
エンバカデロ・テクノロジーズについて
1993年にデータベースツールベンダーとして設立され、2008年にボーランドの開発ツール部門「CodeGear」と合併したエンバカデロ・テクノロジーズは、アプリケーション開発者とデータベース技術者が多様な環境でソフトウェアアプリケーションを設計、構築、実行するためのツールを提供する最大規模の独立系ツールベンダーです。2015年10月には、独立系ツールベンダーであるアイデラの傘下となり、2017年8月には、WebアプリケーションプラットフォームであるSenchaを買収し、さらなる技術革新と製品/サービスの品質向上に努めています。米国企業の総収入ランキング「フォーチュン100」のうち90以上の企業と、世界で300万以上のユーザーが、エンバカデロのRAD Studio、Delphi、C++Builder、Senchaといったアプリケーション開発ツールやデータベースツールを採用し、生産性の向上と革新的なソフトウェア開発を実現しています。詳細は、www.embarcadero.com/jp をご覧ください。
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