株式会社ビジコム
アプリケーション
オールインワンPOSレジ「BCPOS」
免税帳票作成システム「あっと免税」
無料レジアプリ「あっと決済」
開発ツール
- C++Builder
課題
新制度や税改正など環境変化への迅速な対応
データベースの高度化
WindowsとiOSのマルチプラットフォーム対応
結果
C++Builder開発で築いた資産の活用
データベースコンポーネント「FireDAC」でSQLデータベースにマイグレーション
C++Builderのクロスプラットフォーム開発機能で効率化
PDFのダウンロード各小売店でいつでも最新システムにアップデート
POSレジのスピード開発を支えるC++Builder
Windows OS クラウド連動型POSシステム「BCPOS」とタッチパネルPOSレジ「Seav」
1986年創業の株式会社ビジコムは、専門店向けのPOSレジや関連システム、インバウンド観光客向け免税販売ソリューションなど店舗を効率化するソリューションを提案・提供している。新しいキャッシュレス決済への対応や消費税改正など数々の環境変化にいち早く対応してきた。
創業より30年以上エンバカデロのC言語系列で開発
創業時からエンバカデロ(前身となるボーランド含む)のC言語系列でシステム開発に着 手し、資産を活用しつつバージョンアップを積み重ねてきた株式会社ビジコムが、初期の POSレジを開発したのはMS-DOS時代の1989年。その後、Windows版の「BCPOS」を開 発し、小売・専門店向けPOSレジとシステムの提供を続けている。
「処理速度を考慮し、C言語で開発することにし、ボーランド(当時)の『Turbo C』を選 択しました。Windows版の開発も同製品の後継であるC++Builderで行い、後の2000年問題 を契機に、すべてのユーザーをWindows版に移行しました。」
- 創業者、代表取締役中馬浩氏
C++Builderを活用し、キャッシュレスやインバウンドにもいち早く対応
代表取締役 中馬浩氏(中央)
決済方法の多様化や訪日外国人観光客に向けた免税への対応など、様々な機能を驚異的なスピードでリリースする株式会社ビジコム。
「一番の情報源は、お客様からのご要望です。」と中馬氏は語る。Bitcoinや日本・中国モバイル決済、免税対応は実際に、同社の営業担当者が顧客から集めた要望が実装されたものだという。
大手流通チェーンなどに向けた他社製品の場合、そのチェーンに合わせカスタマイズした専用レジを開発することが多い。しかし、こうした専用レジはハードの保守リースや入れ替え、作り込んだソフトウェアなどを理由に仕様を容易に変更することができない。例えば、QRコード決済を中心に続々と登場する多様なキャッシュレス決済手段への対応は容易ではない。一方、ビジコム製品では、サブスクリプション契約でインターネットを介してPOSシステムをバージョンアップする方式をとっており、常に最新機能導入や環境変化への対応ができる。他にも、新しい決済手段への対応や訪日外国人観光客向けの免税販売機能の追加、軽減税率を含む消費税改正へ対応などもPOSレジベンダーの中ではいち早く対応した。また、独自のハードウェア販売もビジコムの強みであり、店舗拡大や販売形態に応じた最適なPOS端末や決済端末が選べる。
常にアップデートを重ねてきたことで、導入先店舗からの信頼が厚い株式会社ビジコム。時代を察知し、顧客ニーズに応えるためには、開発当初から一貫し築いた資産を活かしながらスピーディに開発を続けられるC++Builderが必要不可欠といえる。
「FireDAC」によりSQLデータベースへのマイグレーションを予定通り完了
2016年に「BCPOS」は、使用するデータベースをリレーショナルデータベース(RDBMS)に変更する大規模なバージョンアップを行った。それは、新しいデータベースの選定から設計変更、移行作業、テストと多岐にわたるものであった。それまでの「BCPOS」のデータベースは、BDE(ボーランド・データベース・エンジン)経由でデスクトップデータベースParadoxテーブルであったが、そのマイグレーションは、データベースコンポーネント「FireDAC」により、BDEアプリケーションのマイグレーションは、ボトルネックがなく想定通りのスケジュールで完了した。
「エンバカデロのセミナールームで受講したセミナーで『FireDAC』コンポーネントを利用すれば、大幅なソースコード変更することなくマイグレーションできる事を知り、プロジェクトがスタートしました。」
- 開発部部長 石田英弘氏
「FireDAC」であれば、主要なRDBMSにすべて対応しており共通したアクセスが可能になる。データベースの選択肢が限定されないことも有利である。RDBMSを採用したことで「BCPOS」は100万件以上のデータが扱えるほど大容量化し、さらに、処理速度、排他制御、リカバリー性も向上した。また、リアルタイム処理の精度も大幅に向上したため、同一店舗もしくは多店舗で7~8台の同時接続が可能になり、ポイントのリアルタイム付与、実店舗とネットショップのリアルタイム在庫処理連携なども可能になった。
クロスプラットフォーム開発機能が開発リソース節約に貢献
株式会社ビジコムでは、2019年3月1日にiPadで使える無料レジアプリ「あっと決済」をリリースした。こちらは現金やクレジット決済に加え、タブレットの内蔵カメラやバーコードリーダー接続によりPayPayやd払い、WeChat Pay、Alipayなどの多様なQRコードを一括で決済することができる。また2019年10月に予定されている消費税率変更や軽減税率なども既に対応を済ませている。
この「あっと決済」もC++Builder 10.2 Tokyoで開発されている。現在リリースを控えているWindows版のプロトタイプは、C++Builderのクロスプラットフォーム開発により、これまでに培った資産をもとに約1週間で完成したという。
100名を超す社員のうち、株式会社ビジコムの開発者はわずか12名。効率的なC++Builderがスピード開発や開発リソース節約に貢献している。
無料レジアプリ「あっと決済」
専務取締役 岩田はづき氏(左)
代表取締役 中馬浩氏(中央)
開発部部長 石田英弘氏(右)
ショールーム
株式会社ビジコム
https://www.busicom.co.jp/
電話番号: 03-5229-5190
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