RAD Studio 12.3の新機能
Enhanced in 12.3!
Smart CodeInsight:コーディングにAIのパワーを活用
新たにAIプラグインのオープンアーキテクチャを導入し、OpenAI、Gemini、Claude、Ollamaをサポート。Smart CodeInsightを用いれば、ユーザーはAIの使用方法を決定でき、公開されているREST APIを呼び出す独自の機能を持った追加のプラグインを作成することもできます。RAD Studio 12.3ではチャットエクスペリエンスの強化にフォーカスし、そのUIに拡張機能を追加。チャットウィンドウでMarkdownをサポートしたほか、Smart CodeInsightの設定ダイアログで、AIエンジンから取得された使用可能なモデルリストを提供します(RAD Studio)
Enhanced in 12.3!
64-bitバージョンのDelphi Windowsコンパイラ
RAD Studio 12.3には、64-bitバイナリバージョンのDelphi Win32およびWin64コンパイラが搭載されています。これにより、64-bitの広大なメモリ空間を利用して、単一の実行形式でより巨大なアプリケーションをビルドできるようになります。この機能は、12.2では、Enterprise版およびArchitects版のみで提供されていたものですが、12.3からはすべての有償版のエディションで提供されます。(Delphiのみ)

Enhanced in 12.3!
最新のClangベースC++コンパイラ/ツールチェイン
Win64向けClangベースのC++コンパイラを強化。12.2では、ランタイムパッケージの使用と生成、すべてのRAD Studioコンポーネントパッケージのサポート、CPUの並列実行による驚異的なコンパイルパフォーマンスを実現するバッチコンパイルなど、新しいC++ツールチェインの大幅な機能強化を施しています。新リリースでは、最新の命令セットの公式サポートや、さらなるコンパイラパフォーマンスの向上など、より一層の品質改善といくつかの機能強化が加えられています。(C++Builderのみ)
Enhanced in 12.3!
WebStencilsテンプレートライブラリ
WebStencilsは、WebBrokerおよびRAD Serverテクノロジーに対するHTMLファイルのサーバーサイドのスクリプトベースの統合/処理を実現します。RAD Studioのサーバサイドアプリケーションから提供されるデータを活用した、モダンなWebサイトの構築が可能となり、HTMXの基盤としても利用できます。12.3では、ネストされたデータセット内のネストされたオブジェクトとサブテーブルへのアクセスも可能となったほか、UTF8文字の処理も改善されています。(RAD Studio)
New in 12.3!
64-bit IDE「初期リリース」を提供開始
RAD Studio 12.3では、64-bit IDEの初期リリースの提供を開始しました。この初期リリースは、利用可能な機能に制限があり、ターゲットプラットフォームは64-bit Windowsのみのサポートですが、広大なメモリ空間を利用でき大規模なプロジェクトのビルドに有効です。また、64-bitクライアントドライバーしか提供されていないデータベースの設計時アクセスも可能に。LLDBベースの新しいネイティブDelphiデバッガーも提供されます。64-bit IDEの初期リリースは、従来の32-bit IDEと併せてインストールされ、開発者は、どちらか一方を使用するか、両方を同時に使用することができます。
※64-bit IDEは初期リリースであるため、32-bit IDEと機能的にはまだ同一ではありません。サポートプラットフォームは、Win64のみです。Visual Assist for C++、タイプライブラリ サポート、Delphi向けのリファクタリング/メトリック、機能マネージャとGetItパッケージメニューもサポートされていません。
Updated!
最新のOSプラットフォームバージョンに対応
Delphi 12.3では、iOS 18、macOS 14 Sonoma、Android 15をオフィシャルサポート。Delphi 12.2 / 12.3では、Ubuntu 24 LTSにも対応しています。また、Delphi / C++Builderの双方でWindows 11とWindows Server 2022をサポート。Delphiコンパイラは、Android API Level 35とmacOS Mシリーズのプロセッサにも対応しています。

Enhanced in 12.3!
FireDACとデータベースサポート
TFDTableコンポーネントを用いたSQLクエリーのフィルタリング改善、refindユーティリティによるIBXからFireDACへの移行サポートを追加。また、64-bit IDEで64-bitドライバーによるアクセスの設計時サポートも追加されています。RAD Studio 12.3では、Microsoft SQL Server 2022、MongoDB 8.0まで、MySQL 8.4とOracle DRCPを正式サポートしています。(RAD Studio)

Enhanced in 12.3!
Delphi LSPとCodeInsight
CodeInsight機能の基盤として機能するDelphi LSPエンジンは、品質と安定性の面でさらに拡張され、LSPでコードを解析する際のコンパイラによる処理方式に改善が加えられています。さらに、32-bit IDEと64-bit IDEの双方で、Windowsターゲット向けの64-bitバージョンのDelphi LSPエンジンを使用できるようになったことで、メモリ制限なく、大規模なコードベースの適切なサポートが可能になりました。12.3では、この64-bitバージョンのエンジンを、Professional版を含むすべての有償エディションで利用可能になりました(Delphiのみ)
New!
Android API Level 35をサポート
RAD Studio 12.3では、2025年8月からのGoogle Play Storeアプリの必須要件となる最新のAndroid API Level 35をサポートします。新しいAPIレベルのサポートに加え、複数のテクノロジーサポートが含まれ、新しいNDKターゲット、16 KBページサイズのサポート、新しいプロビジョニングオプションと権限などにも対応しています(Delphiのみ)

Enhanced in 12.3!
Delphi RTL, VCL, and FireMonkey Quality
コアのDelphi RTLと、VCL / FireMonkey UIライブラリの双方で数多くの改善を実施。VCLでは、VCLスタイルに関連する品質改善、VCLコントロールにおけるHigh DPIサポートの改善、その他の一般的なUI品質の改善、TImageCollectionエディターの機能強化などが加えられています。FireMonkeyでは、VCLスタイルからFireMonkeyスタイルを生成する新しいツール、Skia4Delphiのアップデート、TMemoに関する追加の改善、Windows以外のプラットフォームにおける動的スタイル読み込み、WindowsにおけるZ-Order Manage の改善などが加えられています。

Enhanced in 12.3!
BLEとBluetooth
12.3では、BluetoothおよびBLEサポートの品質改善が施されています(特にmacOS、iOS、Android向けサポートで改善を実施)。この変更には、BLE送信の構成が変更されたときに呼び出される新しいイベントも含まれます(RAD Studio)

Enhanced in 12.3!
RAD Server
RAD ServerによるWeb サービス開発機能にWeb開発機能を追加するWebStencilsの統合に加え、12.2ではRAD Serverに、カスタムメタデータ、APIフィルタリング、YAML形式、Delphi複数行文字列リテラルの使用に対応したSwagger Documentationサポートの拡張が追加されています。12.3では、JSONレスポンスの日付と時刻のフォーマットの改善、emsserver.iniのMasterSecretとAppsecret値の難読化オプションの追加、インスタンス全体のカスタム変数の概念、エンドポイントを非表示にする新しいEndpointHide属性の追加などの拡張が加えられています(RAD Studio)


RAD Studio 12以降のその他の機能
フォーカスモード、スクロールバーの注釈
フォーカスモードは、IDEにエディタのみを表示し、コーディング作業に集中できるようにします。スクロールバーの注釈機能は、エディタのスクロールバーに、変更箇所、ブックマーク、エラー/警告箇所などを一目で分かるように表示。分割ビュー、ツールバー、High DPI対応などについても品質向上が施されています。
C++BuilderのVisual Assist統合の拡張
Visual Assistの統合に関しては、変数の導入、使用箇所からの作成、メソッドの抽出という3つの新しいリファクタリングを含む新機能を搭載し、品質と安定性の大幅な向上を実現しています。(C++Builderのみ)
デバッガの品質改善
RAD Studioデバッガにさまざまな改善を実施。Delphiデバッガでは、同じ名前を繰り返すインライン変数を正しく処理できるようになりました。また、デバッガのエラー処理とリモートデバッガの通信タイムアウトについても改善されました。
モバイル開発と外部ライブラリリンクの改善
iOSとAndroidの双方のDelphiモバイル開発機能を大幅に改善。Appleプラットフォームのサポートを強化するために、リンカを最新バージョンにアップデート。Android向けには、Dexファイルの圧縮オプションとネイティブライブラリファイルの圧縮オプション、Androidライブラリ(「.aar」ファイル)のインポート機能を追加しました。(Delphiのみ)

VCLおよびFireMonkeyライブラリの改善
VCL / FireMonkeyライブラリのパフォーマンスとレンダリング品質を改善。すべてのターゲットプラットフォームにわたってUIコントロールも強化しました(RAD Studio)。

RAD Studio IDEの分割エディタビュー
RAD Studio 12.1のIDEでは、複数の分割エディタビューをサポート。複数箇所で同じファイルを表示/編集できるほか、設計画面とコードの両方を同一画面上表示して作業することができます。
4k+モニターでビジュアルRADを実現
RAD Studio 12は、IDEでHigh DPIに対応しています。最新の4K+モニターをフルサポート。「くっきり、はっきり」のフォント、アイコン表示に加え、VCL / FMXフォームデザイナも、コードエディタもHigh DPIをサポートしています。

設計時にVCLスタイルを使用可能
VCLスタイルの設計時サポートを追加。設計時にスタイルを適用したフォームやコントロールの外観をすばやく確認できるので、スタイリッシュなUIのプロトタイプが容易になります。設計時に、適用するスタイルがUIにどのような効果を与えるかを確認できるので、モダンなUIをより迅速に設計できます。特に、コントロールごとのスタイル設定を用いた時に威力を発揮します。
FireMonkeyのUI設計でSKIAをサポート
Googleが提供するグラフィックライブラリSkiaのサポートにより、すべてのターゲットプラットフォームでグラフィックレンダリングとUIコントロールのパフォーマンスと品質を改善します。
Object Pascalでより多くのWindows API が利用可能に
Windows APIヘッダをObject Pascalにフル変換した新しいユニットセットにより、任意のWindowsプラットフォームAPIをDelphi開発が容易に呼び出し可能になりました。
生体認証をコンポーネントでサポート
RAD Studio 12には、FireMonkeyモバイルアプリケーション向けのモバイル生体認証コンポーネントが搭載されています。

最新の軽量データベースInterBaseを搭載
RAD Studio 12には、InterBaseの最新リリースInterBase 2020 Update 5 Developer editionとIBLite/ToGoが搭載されています。
