Digifort IP Surveillance System
アプリケーション
- IPベースのビデオ監視システム
- マルチプラットフォームネイティブアプリケーション構築
- 高性能リアルタイムデータ転送を実現
開発ツール
- Delphi
課題
- 開発チームのリソースをモバイル対応の製品化に移行すること
- 製品機能の統合を求める顧客の要望に応え、競合からの差別化を維持すること
- マルチスレッドコードを導入し、最新のiOS/Androidマルチコアプロセッサを活用すること
結果
- Digifort社は、IPベースのビデオ監視システム業界において優位性を堅持している。各種IPカメラ/ビデオ監視システムとの優れた互換性を提供。新たなプログラミング言語の学習やスタッフの動員を必要とすることなく、マルチプラットフォーム モバイル製品を短期間に市場に投入することができた
Digifort社は、セキュリティシステム用の革新的なデジタルソリューションを開発、北・南米、欧州、アジアの85ヵ国以上の顧客に提供する。同社製品には、TCP/IPベースのビデオ監視システム、生体認証、映像分析ツール、車両ナンバー認識ツール、さらに現場からアップロードされたライブ映像をiOS/Androidデバイスで閲覧するモバイルソリューションがある。同社は、1995年、一般的なネットワーク構築プロジェクトを専門とするシステム インテグレータとしてスタートした。2002年、ブラジルの大規模集合住宅事業者から、ネットワークビデオ監視システムの開発を要請された。それがビジネスの方向を大きく転換するきっかけとなった。
Digifort社は、セキュリティシステム用の革新的なデジタルソリューションを開発、北・南米、欧州、アジアの85ヵ国以上の顧客に提供する。同社製品には、TCP/IPベースのビデオ監視システム、生体認証、映像分析ツール、車両ナンバー認識ツール、さらに現場からアップロードされたライブ映像をiOS/Androidデバイスで閲覧するモバイルソリューションがある。同社は、1995年、一般的なネットワーク構築プロジェクトを専門とするシステム インテグレータとしてスタートした。2002年、ブラジルの大規模集合住宅事業者から、ネットワークビデオ監視システムの開発を要請された。それがビジネスの方向を大きく転換するきっかけとなった。
–Éric Fleming Bonilha, Director of Development, Digifort
課題
依頼者の要望として、ソリューションには新しいテクノロジーを求められた。当時、ネットワーク化されたビデオ監視システムはなかった。Digifort社は当初、従来のソフトウェア開発環境を検討していたが、プロジェクトは重大な技術的ハードルを抱えていた。
「まず初めにC++での開発を検討しました。しかし、開発の容易さ、スピード、生産性という点で、Delphiは唯一無比の選択肢だったのです。」 Digifort社開発部門責任者Éric Fleming Bonilhaは当時を振り返る。そして、その選択が同社の針路を大きく方向転換させる結果となる。Delphiの採用により、同社は、依頼者が求めるソリューションを提供できただけでなく、その製品を第一号として成長路線にのり、新しいマーケットにおける優位性を確立するに至った。「Delphiで作業を開始した瞬間、あらゆることができることに感動しました。それから12年間、特にモバイル向け開発に注力する今、Delphiは当社にとって最高の開発環境を提供し続けています。」(Bonilha氏)
ソリューション
Delphiで構築されたアプリは充実した機能と高いスケーラビリティを提供、企業の想像を超えたビジネスの成長を実現する。たとえば、Digifort社のテクノロジーは、ブラジルの地方自治体監視カメラを導入する際の標準的な選択肢となっており、400以上の都市に導入実績がある。民間向けでも世界最大規模のプロジェクトが複数稼働中である。一例として、巨大デパートチェーンにはDigifortシステムがモニターする11,000台以上のIPカメラが設置され、その台数はまもなく20,000台に達する見込みである。
Digifort製品の成功はセキュリティ監視機能への需要を創出した。その需要に応えるべく、同社は、Delphiの拡張性を活用して、セキュリティドアや制御アクセスなど広範なセキュリティ機能を制御する新製品を迅速に試作、検証することができた。そして今、さらなる成長路線を進んでいる。
新製品Digifort Evidenceは、セキュリティイベントの発生を速やかに通知する。たとえば、侵入、火災等、迅速な対応を必要とするセキュリティイベントがシステムによって検知されると、Digifort Evidenceは映像を自動的にパッケージ化し、オペレータによる適切なアクションを可能にする。また、セキュリティイベント後の事後手続にも対応するので、顧客にとって時間とコストの削減につながる。
モバイル化へ加速
同社が直面した最大の課題は、モバイルデバイスの普及に伴い、既存製品をモバイル環境で利用したいという顧客の期待に応えることであった。セキュリティイベントが発生する現場は必ずしも固定網による通信環境が整っている場所ではない。その事実に適応できるベンダーが勝者となる。Digifortはこれに挑み、今日まで最も革新的な製品の開発を推進してきた。
Digifort Mobile Camera
この新しいソフトウェア製品は、IPベースのビデオ監視システムの機能性をモバイルデバイスへ継承させるものだ。「このソフトウェアによって、iPhoneやAndroidデバイスはリモートカメラに変身!Digifortソフトウェア経由で、携帯電話で撮影・録画した画像を記録、可視化できます」とBonilhaは語る。
Digifort Mobile Cameraを使って、ユーザーはスマートフォン/タブレットのカメラ機能で画像をキャプチャし、Digifortサーバーに直接送信できる。Digifort Mobileとの連携により、ユーザーはスマートフォン/タブレット上でライブ画像を閲覧できる。
Digifort社は、最近のDigifort MobileおよびDigifort Mobile Cameraの開発には、いくつかの理由で、Objective-CではなくDelphiを選択している。理由のひとつは、Delphiの単一コードで開発者の生産性が向上、かつメンテナンスの必要が軽減されることにあった。
「Delphiは、チーム全員が熟知している言語で、かつ同一コードでiOSにもAndroidにも対応できるソフトウェアを開発できる、正しい選択肢でした。時間が足りない中で新しい言語を学習する必要がなく、製品を迅速に市場に投入できたのです。スタッフを増員する必要がなく、会社にとってコスト削減にもつながりました。」とBonilhaは言い、「Delphiは私が長年夢見たクロスプラットフォーム開発ツールです。Delphiに勝るものはありません。」と付言した。
映像をフィールドからリアルタイムにアップロード/ダウンストリーム処理することは、性能と信頼性という観点から難しい課題を提起する。人命と財産が危険に晒されている、状況は一刻を争う、どのソリューションも100%信頼できなければならない。「当社にとって主要な懸念事項であったシステムの性能は今や、Delphiのネイティブコンパイラによって担保されます。同コンパイラは卓越した性能でコードを最適化し、生成します。」 さらに、DigifortはDelphiユーザーインターフェースツールを最大限活用し、デザインリソースを追加投入する必要なく、使いやすいアプリケーションを設計している。
「C++を使っていたら、今の開発チームの規模では、現在提供している製品の半分も完成できなかっただろう。同じことをするのに数十人の増員が必要になっただろう。我々にとって12年前、Delphiでプロジェクトをスタートできたことは幸運だった。」
– Éric Fleming Bonilha, Director of Development, Digifort
結果
Digifortがこの新モバイル製品を1カ月もかけずに開発したことに、競合他社は目を見張った。「我々はすばやく動けた。開発チームにとって、JavaやObjective Cを学習するよりもDelphiの方がずっと速かったのだ。1ヶ月ではJavaのフレームワークすら習得できなかっただろう。」(Bonilha氏)。以前のJavaアプリケーションは構築するまでに半年以上かかった。Delphiならば、その4倍近い速い効率で、通常1ヶ月以内に新しいアプリケーションを開発できる、とBonilhaは付け加えた。
「Delphiによって、11年間探究し続けた堅牢で実証されたソリューションを創出することができた。一旦、Delphiで標準化したあとは、我々は一切、後ろを振り返らなかった。」
「Delphiは私が長年夢見たクロスプラットフォーム開発ツールです。Delphiに勝るものはありません。」
– Éric Fleming Bonilha, Director of Development, Digifort