課題
OpusCapitaにとって、各サービスデスクから集まってくる電子請求書のフォーマッティング、ルーティング、トラッキング、ハンドリングまで一連の手続を処理する上で、そのソフトウェアの動作速度とパフォーマンスが重要な鍵となる。
結果
Delphiが提供する開発スピードと広範なコンポーネントを活かし、OpusCapitaは、カスタムソリューションを開発、製品・顧客満足度評価の両面で同時に首位の座を獲得している。
OpusCapita Solutions Oy(フィンランド)は、S2P(調達から支払までのプロセス)、出納管理および製品情報管理のためのデジタルソリューションおよびトランザクション処理の大手プロバイダーの一つに成長した。
欧米各地の8拠点から3,000以上の組織にサービスを展開。OpusCapita提供のホスティッドソフトウェアは、売掛金・買掛金勘定での請求支払業務の完全自動化を実現するとともに、多数の取引先や地域別規制への対応に伴う複雑性の解消に寄与している。
「つまり、動作が速く、役に立つ、の一言に尽きます!」
– Mikael Nilsson氏(Delphi、InterBase両方に言及して)
課題
OpusCapitaは、サプライチェーンマネジメントの簡素化を必要とする多くの大規模政府機関や多国籍企業をサポートしている。国内外の複数の取引先を網羅して請求書・調達手続を管理することは並大抵ではない。こうした現実に直面したとき、大規模な組織が採る典型的アプローチとは、サプライヤーや顧客の数、注文処理の頻度を限定することだ。確かにその結果、アカウント管理業務は簡素化できるかもしれないが、選択肢と柔軟性の提供が犠牲になりかねない。この課題に対する答えとして、OpusCapitaは、自動化とオープンコネクティビティにより、サプライヤーや地域の 数に関係なく最も複雑なサプライチェーンであっても、シンプルでスケーラブルな方法で対応できるサポート能力を構築する。
OpusCapitaにとって、各サービスデスクから集まってくる電子請求書のフォーマッティング、ルーティング、トラッキング、ハンドリングまで一連の手続を処理する上で、そのソフトウェアの動作速度とパフォーマンスが重要な鍵となる。同社では、毎月500万件のトランザクションを処理しモニターしているが、ピークフロー時には一日あたり約50万件の新規請求書を扱い、これらの請求書情報はSOAP、HTTPS、RFC、PEPPOL、X400(S)FTP、Eメール、直接接続、さらには紙媒体等、様々なデータ形式や通信プロトコルで収集される。
ソリューション
OpusCapita主任開発者のMikael Nilsson氏は、エンバカデロから提供されるDelphiとInterBaseが、同社の成功にとっていかに必須不可欠な役割を担っているかを説明する。「私たちはこれまで社内ソフトウェアの開発、統合強化による拡張を進めてきましたが、すべて共通のDelphiコードベースで作成しています。我々の要件の増大に伴い、Delphiは常にソリューションを与えてくれ、イノベーションを可能にしてくれます。」
OpusCapitaでは、Delphi、InterBaseともに最新バージョンを使用している。顧客向けWebインターフェイスを既存の社内ツールに追加する際に、この共通コードが大きな利点となったとNilsson氏は説明する。「デスクトップと当社Webポータルとの間でコードを共有できることは、開発時間に加え、さらに重要な点として運用維持費を最小限に抑える上でも役立っています。」
アプリの動作速度とパフォーマンスの点で、Nilsson氏は、InterBaseを高く評価する。
「InterBaseのストアドプロシージャとトリガーを用いれば、驚異的な速さで動作し、当社システムに到着したデータの複雑な処理を速やかに実行できます。」
Mikael Nilsson氏(OpusCapita主任開発者)
結果
Delphiが提供する開発スピードと広範なコンポーネントを活かし、OpusCapitaは、カスタムソリューションを開発、製品・顧客満足度評価の両面で同時に首位の座を獲得している。
軽量なフットプリントを特徴とするInterBaseを用いることで、競合他社よりも低スペックのハードウェアで優れた動作速度とパフォーマンスを実現している。その結果、サーバーハードウェアと総所有コスト(TCO:Total Cost of Ownership)の両方でコス ト削減が可能になっているのだ。
ソフトウェア製品全体にわたり共通のコードベースを利用する結果、開発チームの規模を小さくコンパクトに維持しながら、驚異的な速さでイノベーションを実現できる。DelphiとInterBaseという組み合わせは、リソースを保守よりも研究開発に注力して、コードの総所有コストの低減、カスタマーエクスペリエンスの向上を図るという方向性に寄与している。