RAD Studio 10.2.3の新機能
RAD Studio Tokyo Release 3 (10.2.3) は、これまで以上に迅速かつ効率的にクロスプラットフォーム ネイティブアプリケーション開発を実現します。
RAD Studio 10.2.3の新機能
Tokyo Release 3(10.2.3)では、新たにDelphi / C++Builder Professionalでもモバイル開発をサポートするようになりました。iOS / Android向け開発を従来よりも簡単に始めることができます。
RAD Studio 10.2.3には、C++向けの新機能、Sencha Ext JSサポートのためのRAD Serverの強化、VCLのHighDPIサポート、FireMonkey(FMX)の機能改善など、いくつもの機能改善が施されています。
RAD Studio 10.2の新機能概要
RAD Studio 10.2では、RAD Studioで初めてLinuxコンパイラを搭載したほか、刷新されたIDEメニューによる迅速なナビゲーション、FireMonkeyの機能強化と新機能、TDataSetの機能強化が施されています。さらに、RAD Serverのマルチテナントサポート、FireDACのアップデート、さまざまなRTLの強化、SOAPサポートの強化、C++におけるコンパイルの大幅なパフォーマンスアップ等が提供されます。
RAD Studio 10.2は、Windows 32-bit / 64-bit開発者向けにWindows 10 Desktop Bridgeを介したWindowsストアアプリ構築サポートを初めて提供することで、Windows、macOS、iOS、Android向けの各ストアにアプリ掲載の幅を広げたバージョン10.1.2に続くリリースです。
好みのコーディングスタイルに適合
新しいダークIDEテーマとインストーラにより、IDEを開発者のコーディングスタイルに合わせて容易にカスタマイズできます。
- 新しいダークIDEテーマ:夜間作業向けにデザインされた新しいテーマを搭載。ダークテーマは、低照度環境で目の緊張を軽減すると報告されており、夜間作業の生産性向上に役立ちます。ツールバーメニューを用いれば、ダークテーマとライトテーマを簡単に切り替えられます。
- インストーラの改善 改善されたインストーラのUIとライセンスマネージャのUIにより、必要なオプションと不必要な設定が容易に判別できるようになりました。
- カスタマイズ可能なUI IDEレイアウトが、より簡単にカスタマイズ可能に!ファイルを開いていない状態での新しいレイアウトオプションが加わりました。
- 新しいコンポーネントアイコン モダンなデザインのアイコンにより、コンポーネントの視認性が高まりました。
クロスプラットフォームアプリケーション開発を効率化
インターネットユーザーの80%がスマートフォンを所有するようになり、モバイルデバイスとラップトップ/デスクトップの両方からアプリケーションやデータへのアクセスを行うようになりました。こうした中、クロスプラットフォームアプリケーション開発がこれまで以上に重要になっています。モバイル開発のサポートは、RAD Studio、C++Builder、Delphiのいずれの製品においても、Professional、Enterprise、Architectの3つのエディションに含まれるようになりました。
FireMonkeyを用いれば、モダンなクロスプラットフォームUIを容易に構築可能!今回さらにいくつもの機能強化が施されました。
- クイック編集機能を用いれば、コントロールの名前、キャプション、位置揃え、レイアウトオプションなどをすばやく編集できます。
- すべてのプラットフォームでのラベルフォントの描画(コンテナのスクロール時)
- Android AdMobモバイルサポートをSDKバージョン 7に更新
- WindowsでのDateEditコントロールやTrackBarコントロール、Androidで描画されるSpinBoxのOnChangeイベントやViewport3Dコントロール、および、Treeview項目の表示の向上
- macOS High Sierra 10.13.2 での例外処理
- macOSおよびAndroid対応の新しいFMXスタイルでアプリの外観をアップ!
C++向けの新機能
- 名前変更リファクタリング: 10.2 Tokyo Release 3 における C++ 名前変更リファクタリング により、コード ビューで識別子を右クリックすることで、プロジェクト中に渡って簡単にその名前を変更できます。これにより、コードの可読性は向上し、名前変更の際のエラーも減少し、さらにプロジェクトの管理に要する労力も減るでしょう。
- CMakeコマンドラインサポート:CMake は、有名な C++ ビルドツールです。 RAD Studio 10.2.3 Tokyo では、RAD Studio コンパイラを使用した、コマンドライン上での CMake プロジェクトのビルドのサポートを提供します。10.2.3 ではまた、CMake との Ninja の使用を特にサポートしており、非常に高速な並列ビルドが可能になります。 これにより、サードパーティのライブラリを、C++Builder プロジェクトに変換することなく、簡単にビルドできるようになりました。また、Ninja を使用してビルド時間を向上させることができます。CMake は、RAD Studio の Clang 拡張コンパイラをサポートしており、Win32 の場合、新しい Clang 拡張ドライバ(bcc32x)を使用します。CMake コマンドライン サポートは、Windows、Android、iOS で提供されます。
- 新しい bcc32xコンパイラ フロントエンド: 10.2.3 では、新しいコンパイラ フロントエンドの bcc32x が含まれています。既存の Win32 Clang 拡張コンパイラ、bcc32c は C++Builder で維持され、共通コマンドライン インターフェイスをクラシックコンパイラ bcc32 と共有します。この方法は、従来からの互換性という点では意味がありますが、Win32(bcc32c)のみが、他のClang 拡張コンパイラと共通コマンドライン インターフェイスを共有しなくなってしまいます。一方、新しい bcc32x は bcc32c とまったく同じでありながら、共通コマンドライン インターフェイスを、bcc64、bccios32、bccios64、bccaarm と共有している点が異なります。これにより、完全な一貫性を、現存のコンパイラ群にわたり追加します。
RAD Serverによりサービスベースのアプリケーションを配置
- RAD Studio 10.2でマルチテナントサポートを追加
- 1つのRAD Serverインスタンスと1つのRAD Server管理データベースの組み合わせで、複数の独立したテナントをサポート可能に
- 各テナントは、RAD Serverリソースの一意のセット(ユーザー、グループ、インストール、エッジモジュール、その他データ)を保有
- テナント管理者として、新しいテナントの作成、既存のテナントの編集、テナントの詳細の追加、編集、削除などが可能
- NEW in 10.2.2! Enterprise および Architect 版に、RAD Serverシングルサーバー/シングルサイト配置ライセンスを同梱
- NEW in 10.2.3! 10.2.3 ではさらに、Sencha Ext JS クライアントの RAD Server バックエンドの開発が簡単になっています。特に、これにはRAD Server 開発およびデバッグ サーバーを、静的 HTML、JS、CSS ファイル(およびその他のファイル)のホストとする機能が含まれています。これにより、HTML や JavaScript フロントエンドのソリューション(もちろん、Ext JS ソリューションも含む)のローカル開発や、RAD Server REST サポートによる Web サービスをテストするための、システムの設定が非常に簡単になります。
Delphi Linuxコンパイラ
今回、RAD StudioのIDEにLLVM エンジンベースのLinuxコンパイラが搭載され、Delphi開発者は64-bit Intel Linuxサーバーおよびデバイスにも対象を広げることが可能となりました(Enterprise版以上)。Linuxコンパイラは、Ubuntu 16.04 LTSおよびRed Hat Enterprise 7との適合性を認証済みで、LLVMエンジンベースで構築されます。ARC対応により効率的なメモリ管理を実行。Windows Server用に組まれたコードとの互換性を保証するために、1始まりの文字列がデフォルト設定されています。
新しいLinuxコンパイラに含まれる機能:
- ファイルシステムをフルサポート
- スレッド処理および並列プログラミングライブラリ
- FireDACデータベースアクセスのサポート(大半のLinux互換データベースに対応)
- WebBroker、EMS(RAD Server)、および DataSnap
- DUnitX
データベース関連の新機能と機能強化
- InterBase 2017/ IBToGo 2017を搭載: InterBase 2017 Developer Edition は、バージョン 10.2.2 までインストールされていた InterBase XE7 と置き換わります。メインインストールの一部として RAD Studio に InterBase 2017 が含まれるようになったため、以前の 10.2 バージョンで利用可能だった GetIt からの単独ダウンロード版は無効になります。InterBase 2017 Developer ライセンスはすでに 10.2 に含まれています。
- DataSnap の向上:TDSServer OnError トリガ、C++ での DSClient 接続、JSON パラメータを持つ Apache Datasnap サーバー メソッド、TCP 設定におけるメモリーリークの削除
- RAD Server では、CORS サポートや Linux / Apache の安定性のための機能向上が行われています。
- FireDAC の修正: モバイルでの CSV ファイルに対する TFDQuery.OpenOrExecute、PostgreSQL DirectExecute、BatchMove のサポート、TFDDataSet.PSUpdateRecord やその他 FDBatchMove の向上
GetItインストーラは並列ダウンロードを強化!最新のコンポーネントを新しいIDEに迅速にインストールできます。今すぐダウンロードして、10.2 Tokyoをご活用ください。
製品の購入新機能の詳細は、10.2.3の新機能情報をご覧ください。