InterBaseは、超高速でハイスケーラビリティ、実績あるマルチプラットフォーム組み込みSQLデータベースエンジンで、商用グレードのデータセキュリティ、障害回復、変更同期機能を備えています。そのパワーは、軽量なフットプリント、管理タスク不要、高速、スケーラブルなアーキテクチャで実現されます。InterBaseを選択することは、ビジネスの成長と将来の要件に応じて拡張可能なSQL準拠のデータベースを手にしたことを意味します。
Microsoft SQL Server(MSSQL)は、InterBaseと同様、SQL準拠のデータテーブル、行、列の保管をサポートするデータベースサーバー(RDBMS)です。MSSQLには、機能や性能、価格が異なる各種エディションが用意されています。MSSQL Standardはユーザー単位で購入できますが、MSSQL Enterpriseはコア単位に限定されます。
機能 | InterBase | MSSQL Enterprise | MSSQL Standard | MSSQL Web (SPLA) | MSSQL Express |
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プラットフォーム | |||||
Windows | |||||
Linux | (ベータ) | (ベータ) | (ベータ) | ||
iOSおよびAndroid | |||||
macOS | |||||
Solaris | |||||
コア機能 | |||||
ストアドプロシージャ | |||||
トリガー | |||||
TDE | |||||
列レベルでの暗号化 | |||||
バックアップの暗号化 | |||||
高並列性 | |||||
きめ細かいユーザーセキュリティ | |||||
オンラインバックアップ | |||||
ジャーナリング | |||||
Point-in-Timeリカバリ | |||||
ファイングレイン監査 | トリガーログ | トリガーログ | トリガーログ | トリガーログ | |
変更トラッキングと同期 | サブスクライブのみ | サブスクライブのみ | |||
ハードウェア要件 | |||||
最大割当可能メモリ | OS最大値まで利用可能 | OS最大値まで利用可能 | 128GB | 64GB | 1GB |
最大データベースサイズ | 32 TB | 524 PB | 524 PB | 10 GB | 10 GB |
ライセンス | |||||
ホットディザスタリカバリサーバーのライセンス | ライセンスに含まれない | ライセンスに含まれない | (リードオンリー/パッシブのみ) | N/A | |
同時接続ユーザーライセンス | コアごとのみ | 指名ユーザーごと | コアごとのみ | N/A | |
10ユーザーでの価格例 | $1,298 8 Coreを含む フェイルオーバー機能を含む |
なし | $2,988 指名ユーザーのみ フェイルオーバー機能なし |
なし | N/A |
CPU Coreライセンス | 標準で8 Core 最大32 Coreまで利用可 |
最小で4 Core OS最大値まで利用可 |
最小で4 Core 最大24 Coreまで利用可 |
最小で4 Core 最大16 Coreまで利用可 |
最大で4 Core |
8 CPU Coreの価格例 | 無制限接続: $7,030 (フェイルオーバー機能を含む) |
無制限接続: $57,024 |
無制限接続: $14,868 |
ホスティングプロバイダーのみに提供 | N/A |
* 価格の比較は2016年7月時点の米国価格に基づく。CPUライセンス比較は無制限ユーザーライセンスの場合。
SPLA = サービスプロバイダー許諾契約
How InterBase and MSSQL compare
InterBaseとMSSQL Serverの比較: データセキュリティ
データセキュリティは今日のビジネスにとって重要課題となっています。データ漏えいは通常、顧客基盤を平均4%縮小させると言います。さらに、数百万ドルにのぼる科料処分を受ける可能性や、顧客対応措置、スタッフの再教育、企業イメージの低下といった悪影響も免れません。何よりも、このような大きな痛手を被らないように、事前に回避措置を講じる必要があります。
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データセキュリティに関しては、InterBaseもMSSQLもロールベース認証によりデータベース内のデータへのアクセスを管理します。ただしこれは土台に過ぎず、データを安全に保管するには保管データの暗号化こそが要であり、多額の科料を回避する鍵なのです。
MSSQLの場合、データウェアハウスのデータファイルを暗号化する透過的データベース暗号化(TDE)を提供するエディションはMSSQL Enterpriseのみです。対照的に、InterBaseは列レベルの高精度、高速暗号化を有料サポート対象のプラットフォーム全体のデータに適用します。データのバックアップについては、InterBaseの場合、強力なTDEはすべてのエディション(有料版)に含まれていますが、MSSQLの場合、Standardまたは上位エディションでしか適用されません。
InterBaseは、データ可視性を定義する責任を一般データベースユーザーから区分し、データセキュリティ責任者(DSO: Data Security Officer)のログインに付与することによって、データセキュリティのベストプラクティスをサポートします。SYSDSOに高精度の暗号化の管理を任せることによって、データ可視性ルールをデータ層に実装、開発ライフサイクルを通じて確実に実行/適用することができます。開発/テストチームによってデータ可視性ルールを管理する必要を取り除くことにより、製品リファクタリングに伴う不慮のデータ漏えいが起こるリスクを劇的に軽減します。また、開発者がアクセス許可のないデータを閲覧するといった、「特権攻撃」のリスクも回避できます。
InterBaseとMSSQLの比較: 障害回復
InterBaseもMSSQLもACID準拠の、マルチテナントSQLデータベースエンジンです。したがって、データベースを稼働したままでも、データをバックアップ可能です。
InterBaseとMSSQLの大きな違いの一つは、InterBase Serverの場合、ライセンスにはホットディザスタ リカバリサーバー機能が含まれていることです。AES 256bitの強固な暗号化方式を採用した保管データセキュリティ費用として、InterBase Server無制限ユーザーライセンス(8 Coreを含む)と8 Core CPU対応MSSQL Enterpriseの価格を比較してみましょう。
8 Core サーバーの価格 | InterBase (8 core) | MSSQL Enterprise (8 core) |
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ライブ データベース サーバー | $7,030 | $57,024 |
ディザスタ リカバリ サーバー | ホット ディザスタ リカバリ マシン用1を含む | $57,024 |
合計 | $7,030 | $114,048 |
上記の通り、8 Core対応の場合、InterBaseには障害回復サーバーがライセンスに含まれている上に、MSSQL Enterpriseよりも$107,018安価です。MSSQL Server Enterpriseを最小構成の4Coreで購入する場合でも価格は合計$57,024、ライブ ホットディザスタ リカバリ セットアップの場合にはプラス$49,994と高額です。
Enterprise版の最小構成 | InterBase (8 core) | MSSQL Enterprise (4 core) |
---|---|---|
ライブ データベース サーバー | $7,030 | $28,512 |
ディザスタ リカバリ サーバー | ホット ディザスタ リカバリ マシン用1を含む | $28,512 |
合計 | $7,030 | $57,024 |
暗号化機能のないMSSQL Standardを選択した場合でもホットディザスタ リカバリマシンの運用コストはInterBase価格の4倍以上に相当します。
8 Core サーバーの価格 | InterBase (8 core) | MSSQL Standard (8 core) |
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ライブ データベース サーバー | $7,030 | $14,868 |
ディザスタ リカバリ サーバー | ホット ディザスタ リカバリ マシン用1を含む | $14,868 |
合計 | $7,030 | $29,736 |
そしてMSSQL Standardを4 Core構成で利用する場合でも、ホットディザスタ リカバリマシンの運用コストはInterBase価格の2倍以上に相当します。
Standard版の最小構成 | InterBase (8 core) | MSSQL Standard (4 core) |
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ライブ データベース サーバー | $7,030 | $7,434 |
ディザスタ リカバリ サーバー | ホット ディザスタ リカバリ マシン用1を含む | $7,434 |
合計 | $7,030 | $14,868 |
データベース シャドウイング/ミラーリング
InterBase Server、MSSQL StandardおよびEnterpriseエディションのそれぞれで、データベース ミラーリング機能(InterBaseではシャドウイングと言います)を提供しています。さらに、MSSQLはAlwaysOn Availability Groupsを提供します。シャドウイングは、ハードドライブ障害発生時に、自動的に、データベースをデータ損失から復旧させる方法です。詳細については、InterBase Shadowをご覧ください。
ジャーナリングとポイント・イン・タイム リカバリ
InterBaseとMSSQL Standard/上位エディションでは、ジャーナリング機能を提供しています。ジャーナリングは、直ちに書き出したディスクへの変更を保護し、インメモリ・プロセッシング速度を上げます。InterBaseのジャーナリング機能は、速度、性能、データインテグリティという利点から、データ損失が人命にかかわるようなミッションクリティカルな医療システムにおいても広く採用されています。
ジャーナリングに続く次のステップは、ジャーナル・アーカイブで、それによりデータのポイント・イン・タイム・リカバリが可能となります。アーカイブがカバーする時間内であれば何秒前でも遡ってデータの状態を確認することができます。つまり、バックアップの実行前であっても障害から迅速に復旧できる機能です。ストレージエリアネットワーク(SAN: Storage Area Network)へのジャーナリングによって、ハードウェア障害発生時でさえも、完全なデータ復元が可能です。一方、MSSQLで同様の機能を利用するには、Enterpriseエディションが必要です。
InterBaseとMSSQLの比較: パフォーマンス モニタリング
InterBaseには、IBConsoleを用いたパフォーマンス モニタリング/ロギング機能が用意されており、外部ツールを必要としません。MSSQLの場合、パフォーマンスデータ収集および報告機能が含まれているのは、MSSQL Webおよび上位エディションだけです。
InterBaseとMSSQLの比較: レプリケーション
IoTアワードを受賞したInterBaseの「変更ビュー」は、コア機能のInterBaseカーネルにレプリケーションAPIを組み込み、開発時間と費用の大幅な節約を実現します。新規設計からスケーラビリティの向上まで、双方向データ移動にも対応する、「変更ビュー」はデータのレプリケーションコストを劇的に低減、常時、適切なブリーフケースデータを反映させます。
MSSQLは、サーバーからサーバーへのデータ移動用に設計されたログベースのレプリケーションシステムを提供します。対照的に、「変更ビュー」はログ不要で、1~1000のサブスクリプションに対応、サーバーへの付加的インパクトはゼロです。
For an interesting story on how InterBase works alongside Microsoft SQL Server read the Change Views white paper and discover how Change Views is different from other replication technologies and could solve you data movement needs.
「変更ビュー」に加えて、InterBaseには差分のみ追加するインクリメンタルバックアップ機能が搭載されています。この機能によって、データベースのコピーが別のマシンにミラーリングされ、保持されます。これは実際には一方向レプリケーションで、常時動作するように設定可能で、データベースのコピーをいつでも使用できる稼働環境を提供します。
InterBaseとMSSQLの比較: モバイル化
従来のデスクトップやサーバーに比べ高接続性を提供するモバイルデバイス技術の登場により、「モバイル」は現在、アプリケーションアーキテクチャを配置する上での重要な鍵となっています。モバイル化では、オフラインデータ要件に応えることも、最高のユーザーエクスペリエンスを提供する上で不可欠です。
InterBaseは、iOS、Androidに暗号化されたセキュアなデータベースを提供(InterBase ToGoにより)、どこでも使用可能な単一のデータベース構造を実現します。特許出願中の「変更ビュー」機能が付加されたInterBaseはスケーラブルなオフラインケイパビリティを提供、データのモバイル化コストの低減につながります。
モバイルデータはデータ窃盗の標的になりやすいため、ドメインの外で管理する必要があります。保管データの高精度暗号化を提供するInterBaseはモバイル化をサポートする強力な選択肢と言えましょう。MSSQLはiOS、Androidをサポートしていないので、モバイルデバイス向けアプリの開発には、バックエンドデータベースに何を使っているかにかかわらず、実装可能なInterBaseの使用を推奨します。
Summary
MSSQLは、高価格帯のパワフルなトップエンドデータベースです。MSSQLが、数千の同時接続ユーザーをもつ大規模システムに適している一方、ISVシステム(同時接続ユーザー数が数百から同時接続が1人程度のシステム)向けには、InterBaseが最適で、MSSQL Enterpriseにしか搭載されていない商用グレードのビジネスクリティカルな機能を、MSSQL Standardの数分の1のコストで利用できます。
透過的なデータ暗号化(TDE: Transparent Data Encryption)を搭載したホット ディザスタ リカバリ 8 CPU Coreサーバーセットアップ構成を$107K以上安価に抑えられるInterBase Serverは、ライセンスコストの節約だけではなく、メンテナンスがほぼ不要で強力な障害回復機能を備えた、セキュアなアプリケーション組み込み型データベースの利点を活用したいと検討中のISVの方々にとって、格好の選択肢といえましょう。
バックエンドサーバーにMSSQLを採用される場合でも、ファイヤーウォール外で自社の重要なデータのセキュリティを確保しつつモバイル化を実現するための強力なオプションとして、InterBase ToGoの導入をお奨めします。
Source: https://msdn.microsoft.com/en-us/library/cc645993(v=sql.120).aspx