Delphi 事例紹介

フラッグシップのデスクトップ製品を拡張して、自社のデータへのクロスプラットフォーム モバイルアクセスを実現するという経営陣からの要請に応えること。これが、チームに課せられた課題であった。Objective-CもWin 32パッケージも理想的ではないと判断したS.A.N Computers社はDelphiの採用を決定し、たった一人の開発者で1週間のうちにプロジェクトを完成させた。結果として、多数の管理報告、販売統計データ、座席在庫管理報告を経営陣に提供するモバイル ソリューション（iOS / Android対応のネイティブアプリ）を実現したのである。

顧客が今すぐ使いたいと要望する機能を提供することは、とりわけ小さな開発チームにとっては、ストレスの多いことだろう。Stop Motion ProはDelphiを使ってこうしたニーズに応えている。同社は、信頼できる既存のツールやコンポーネントを活かして、新機能を構築、検証し、速やかに顧客に提供できる能力を推進している。結果として、Stop Motion Proは、アニメーション教材のスタンダードツールとして、世界各地の大学で活用されている。

Bremmers Audio DesignのWindows開発者は、同社の音楽ソフト「MultitrackStudio」をDelphi XE2とFireMonkeyを用いて開発することで、Mac OS Xへの対応も可能にした。Mac OS Xへの対応は、わずか20秒で済む。 Bremmers Audio Design社のMultitrack Studioは、オーディオトラックおよびMIDIトラックの録音、編集、ミキシングをサポートするマルチトラック音楽録音ソフトウェアだ。世界中にMacが広まるのに伴い、MultitrackStudioの開発者は、できるだけ早くアプリケーションをMac OS Xで提供しなければならないと感じていた。

イタリアのローマに本拠を置くソフトウェア開発ファームbit Timeでは、既知のテクノロジーを活用してシンプルなゲームを開発し、新たな収益源を生み出すことに成功した。Android版ゲーム「Connect 4」では、Delphiに搭載されたDataSnapとそのコールバックメカニズムを使って、参加者間の通信交換を行っている。このゲームは、5万回あまりもダウンロードされており、世界中にプレイヤーがいる。

Windows開発者を中心とするErply社の開発チームは、Macハードウェアを使いたいという顧客の要望に応えるために、ある決断を下さなければならなかった。つまり、「新しい言語とプラットフォームを習得するか、あるいは単一のコードベースでWindowsとMac OS X両方に対応できる開発方法を見つけるか」。FireMonkeyとDelphiを採用した同社チームは、単一のコードベースでクロス開発需要に応えただけでなく、充実した機能を搭載したHDと3Dアプリケーションを作成、モダンなユーザーインターフェイスをデザインしている。

Windowsで動作するCRM、ERP、eコマース、Web CMSを網羅し、なおかつWebベースのサービスに対応できるよう進化し続ける統合システムを構築することは、まさに真の意味での製品進化といえる。Delphiで構築されたEuclid社のClearViewは、広範なビジネスロジックをサービス指向アーキテクチャに組み込み、各種クライアント層を通じてアクセス可能なアプリだ。同社は、Delphiを採用した結果、自社の実証済みのコードベースを放棄することなく、インターネットが提供する新たなチャンスを大いに享受している。

新しい言語の学習やスタッフの増員を行うことなく、迅速なプロトタイピングを実施し、新しいマーケットにおける優位性を確立するには？Digifort社は、Objective-CではなくDelphiを採用することで、ブラジル随一のネットワークビデオ監視システムの開発に成功した。同社では現在、ビデオセキュリティ製品に最適なDelphiのネイティブコンパイラを使用し、信頼性の高いクロスプラットフォーム製品を提供している。

HR²社は、競争の激しい市場でカスタマイズ可能な複合ソフトウェアを提供するために、スピードと柔軟性を兼ね備えたソリューションを必要としていた。同社は、Delphiを採用し、ワークフローと通知、Webダッシュボードと社員ポータル、分析レポート、チャート、メトリックス、グラフィカル表示機能などのパーソナライズされたコンポーネントを備えた拡張可能なライブラリである、組み込みアーキテクトツールキットを構築した。その結果、これらのコンポーネント、アーキテクチャ、フレームワークから複数のエンドユーザーテンプレートを迅速に開発できるようになり、すべてのシステムをDelphiで構築するようになっている。

簡易な初期のアプリケーションから、いかにして、400万行のコードから成る堅牢なクロスプラットフォームIoTソリューションへと、コア機能を書き直すことなく移行できるだろうか？Getinge Infection Control社はそれをDelphiで実現したのだ。モバイルアプリ、プロトタイピング、RFID（電波方式自動認識システム）、RTLS（リアルタイム位置測位システム）などの機能が追加された。その成果とは？ 同社は、ツールを切り替える必要性を一切感じなかったという。なぜなら、Delphiは、特定のデータベースプラットフォームに縛られることなく、必要なスピードと柔軟性をすべて提供してくれるからだ。

患者カルテの管理、通信、病院運営にかかわる大規模情報システムの構築は簡単なことではない。全北大学校病院は当初、ランタイム仮想化技術（Webテクノロジーと.NET）を検討していたが、相互依存性のあるソフトウェアを追加する必要がなく、インターフェイス連携の問題を回避できる、ネイティブアプリケーション開発技術（Delphi）を選択した。病院内の開発チームはDelphiを短期間に習得し、外部の支援なく容易に維持できる洗練されたソリューションを構築できた。

法規制をめぐる環境が絶えず変化する医療分野において、ソフトウェア製品を開発、メンテナンスしていくことは容易な仕事ではないが、少人数の熟練チームだけで行うならなおさらだ。ManagementPlus社は、DelphiとInterBaseを採用し、法令要件やセキュリティ／暗号化規制を順守するだけでなく、クロスプラットフォームのモバイルアプリを自社開発している。同社は、チームの生産性を20％増大させつつ、サービス拡大を実現している。

インターネット接続も集中処理されたデータベースも、検査結果を安全に顧客へ配信できるデジタルプラットフォームもない、カリブ諸島の440ヵ所に点在する臨床検査施設の内外通信設備を変革する。この課題に対処するにあたり、LabInfo Systems社は、ミドルウェアの開発にDelphiを、遠隔地のラボすべてを結ぶメインデータベースにInterBaseを採用した。同社は、離散データの集中管理とデータ保護対策により顧客の通信機能を近代化しただけではなく、患者が任意のデバイスから臨床試験結果にアクセスできるようになるモバイルアプリも開発している。

「ラジオ、テレビ、デジタルメディア向けの次世代のリニア、デジタル、プログラマティック広告配信用プラットフォームの構築」それがWideOrbit社だ。同社は、古いコードが含まれていても、あらゆるプラットフォームに配置可能なコードベースを管理するためにDelphiを採用した。同社のDelphiチームの開発者は、当初8人であったが、現在は60名に、そして今後も拡張を予定している。

「24製品に及ぶ地理情報モデリングソフトウェアを統合し、コスト削減と効率向上を図ること」それがRockWare社が取り組むべき課題であった。同社は、Delphiを採用することで、複合的な地理概念や地表下データを誰にでも容易に理解できる形式で表示するソフトウェアの構築を継続しながら、単一コードベースでの開発を推進できた。

PocketSlip社は、競争の激しい新規業界の先駆者としての地位を確保するため、POSシステムと高速に通信し、顧客がレシートだらけにならないようにペーパレスのレシートを発行できるようにするクロスプラットフォーム アプリの構築の必要に迫られていた。Delphiを選択した理由は、プラットフォーム非依存型であること、エンバカデロのソフトウェアパートナーからコンポーネントや拡張機能を調達でき、開発工程の迅速化が期待されたことにある。同社は、近い将来の世界展開に先立ち、南アフリカにおいて一日あたり50ユーザーを獲得するペースで顧客を獲得している。

Image-Line社では、複雑なミュージック シーケンス ソフトウェアの開発に着手したときに、インライン アセンブラが利用でき、関数とコードを直接結び付けることのできる、従来よりも迅速に開発できるツールを探していた。Delphiの採用により、熟知したプログラミング言語によるコーディング作業が、「ボタンを追加してダブルクリックするだけ」で可能になったのである。Delphiによって構築された同社のフラッグシップ製品は、200ヵ国において、一日あたり3万回以上ダウンロードされている。

インターネット接続は皆無またはほとんどないという石油・ガス企業の現場環境に、紙ベースのバインダーによる「安全性手順書」に代わるモバイルデバイス・ソリューションを提供できないだろうか？こうした顧客企業のニーズに応えるため、Peacekeeper社はDelphiを採用し、エンタープライズレベルのクロスプラットフォーム アプリケーションを構築することに決めた。開発されたモバイルアプリを使って、フィールド作業員は現場で文書を管理、入力したデータは本部に戻ってからアップロードする。書類の束や手引・手順書を携行する必要から解放される。その結果、顧客は、作業効率の向上とペーパーワークに要する時間の短縮という形で、金額に換算すれば、数百万ドル相当の節約効果を実現している。